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七宝焼とは、金属の表面に色とりどりのガラス質の釉薬をのせて焼き付けたもので、紀元前から古代メソポタミア文明や古代エジプト文明に似たものを見つけることができます。
これがヨーロッパからシルクロードを通り、中国を経て日本に伝わったといわれています。
英語ではcloisonne enamelなどとも表現されますが、日本では七宝(shippo)といいます。七宝とは七つの宝という意味で、仏教の経典にある七種類の宝をちりばめたように美しいものという意味で名づけられました。 |
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日本の七宝は7世紀頃につくられた古墳から出土したものが最も古いものです。
その後、七宝は寺院や城の建具の一部にしばしば使われていました。
日本で七宝が広く作られるきっかけとなったのは名古屋市に住んでいた梶常吉という人物が1833年に七宝の作り方を発見したことから始まります。
以後、急速に七宝の製造が広まり、愛知県尾張地方は日本の七宝製造の中心地となります。
日本の七宝が世界に知られることになったきっかけは、19世紀半ばから始まった万国博覧会への出品からです。
1867年のパリ万博で初めて日本の七宝焼が紹介されて以来、各地の万博に日本からたくさんの七宝焼が出品されました。
愛知県からは林小傳治などたくさんの工人が出品して受賞し、尾張七宝の名を広めました。
19世紀後半から20世紀の初めにかけて尾張七宝は様々な工夫を加えて作品を作り続けてきましたが、第二次世界大戦中の生産中断などを経て、現在では失われてしまった技術もありますが、日本を代表する伝統的な工芸品として、1995年には経済産業省指定の伝統的工芸品となっています。 |
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孔雀に牡丹文大皿 |
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七宝焼起原碑 |
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林庄五郎翁顕彰碑 |
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梶 常吉肖像 |
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茶金石古代文六角面取り 大香炉 |
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流水花鳥図六角花瓶 |
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間取り花鳥文大花瓶 |
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